コスプレ少年×少女(仮)
日曜日、遊園地に行く日がきた。
「凛、待った?」
「別に、早く入るぞ」
そう言ってあたしの手を握った。
・・・いつになったら離してくれるの?
手汗バレそうで嫌なんだけど。
凛も何考えてるかイマイチ分かんないし。
「・・・彩華」
え、初めて、彩華って・・・。
「実は今日遊園地に連れてきたのは、」
なぜかドキドキしてきて、凛の言葉の続きを待つ。
・・・ん?
「今日連れてきたのは「黙って!こっち!」」
あたしは凛を引っ張り、草村に隠れた。
「何す「いいから黙って」」
叫ぼうとした凛の口を左手で押さえつけた。
間違えない、あの姿は・・・。
でも一緒にいる人、誰?
「・・・兄キ?」
目線があたしたと一緒の方を見てるから、恐る恐る聞いてみた。
「えと、どれがお兄さんなの?」
あれ、と指差した方向は、やはりあたしの目線の先と一緒。
ビンゴだったかぁ。