コスプレ少年×少女(仮)
「彩華めっちゃ演じてたね」
今各部屋に荷物を置いて、山を登る準備をしている。
部屋はあたしと妃菜の2人部屋だ。
あたしは見に覚えがないことに頭を斜めに傾けた。
「無意識だったんだ?あたしと高橋くんで全然喋り方違ってたよ」
「へ、うそ!」
「うそついてどうすんの」
あたしまたやっちゃったかー。
「彩華いっつも困った時や怒った時とか逃げ出したい時いっつも無意識に演じてるよね〜」
「・・・なんか妃菜って、あたしよりあたしのこと知ってるよね。ちょっと悔しい〜」
頬を軽く膨らまして言った。
「彩華かわいい!!」
急に後ろから抱きつかれ、倒れてそのままベッドに倒れ込んだ。
「ぎゃ!妃菜!?」
もう〜、痛いじゃん!と笑いながら妃菜を見ると、真剣な目であたしを見つめていた。
「彩華、あたしは彩華の一番の味方だから」
言い終わるまで真剣だった顔は、すぐ笑顔えと変わる。
ゆっくり体を離し、立ち上がった妃菜の手をとってあたしも立った。
妃菜はあたしを元気にする天才だ。
妃菜が男だったら惚れてたかも。
こんなこと言ったらきっと、女のあたしでも鏡夜ヤキモチ焼くだろうな。
想像すると少し笑いが漏れ、妃菜に追求されたが思い出し笑い、でごまかした。