紅梅サドン
「知るか!俺は紅梅に提出する時に、とっておきのを貼ったんだよ!

だからお前はそれ飲んだら帰れ。

お前のツラなら、結婚相談所がひとつやふたつ潰れたくらいで相手には困らねーだろ。」

「オッサンのとっておきの写真て、ちょっと見たかったな。」

「笑うな、クソガキ。大人を舐めんな。」





「ーーこれですね?。」

そう言って雪子は自分の鞄から二つ折の定期入れを静かに取り出し、中を広げた。

わざわざ新宿の有名な写真館で撮った『とっておきの僕』が悲しいくらいピッタリと定期入れの窓に挟んであった。



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