アイ・ラブ・おデブ【完結】
想像通りに驚いた表情の遥が小夜の手を握った

「えっ?出張?半年も?
小夜って事務職…出張なんてあるの?」

握られた手からはひんやりとした感触が伝わり、車の横で待っていたようだ

「う…ん…正確には…出張というよりは…出向?
郊外店舗の事務に欠員が出たんだって…
それであたしが急に行くことに…」

愛しそうに小夜の頬に触れ、冷えてきたことに気づいた

「あっ中に入ろうか…」

助手席のドアを開け、暖かい車内へと促した

そして何も言わず、黙ったまま車を走らせた

…怒ってる?
傍にいるって言ったのに…半年も離れるなんて…
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