アイ・ラブ・おデブ【完結】
しんと静まり返った部屋で一人膝を抱えて座った

床に吸い込まれそうなほど、体は疲れきっているのに頭は考える事を止めようとしない

…もしかして…環さんといるのかな…
あたしと帰る事よりも…環さんといることを選んだのかな…
やっぱり…

一度染み付いた黒い点はどんどん広がり、消し去りたくてもそれを許さない

明かりもつけずに気がつけば夜中になっていた

…朝になれば会社に行かなくちゃ…
…もしかしたら明日には帰ってくるかもしれない…
いつもの笑顔で…
今、出来るのは信じて待っていること…だよね

胸元の小さな石を握りしめて目を閉じた

事情が分からない限り、不安は拭いされないが、変わらぬ毎日を過ごすしかないと自分に言い聞かせた

湯舟で温まれば高ぶる神経がほぐれていくのを感じ、布団に横たわる気持ちになれた

眠れぬ気がしていたが布団に入れば、疲れた体は小夜を眠らせてくれた
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