アイ・ラブ・おデブ【完結】
「小夜…ちゃんと気持ちを伝えたんだね…頑張ったね
まさか…フランスに住むなんて…
急な展開だね…店まで手放す…
それで小夜は酔っ払ったんだ?
でもあんた…あの同期に食われちゃう所だったんじゃない?
モテそうな顔をしてたし…」

…えっ?柏木に?

思ってもいない意見に暗闇の中、由美子の方を見た

「あはは…ない、ない…
あり得ないよ
柏木はもうすぐパパになるんだよ!
それに知り合ってから10年は経ってるし…
友達だよ…向こうもそう思ってる…絶対に!」

小夜の中で黒い尻尾を付けたデビル柏木が、意地悪くニヤケていた

「あのね~世間では妻の妊娠中に浮気する亭主なんかごまんといるよ…
それより…」

暗闇に目が慣れてくると由美子もこちらを見ていることが分かった

「今度、酒に逃げるときは家で飲むか、信用できる女友達とにしな…
小夜…酒よりも…失恋には新しい出会いが一番だよ!」

「由美子さん…あたし…
しばらく恋は…お休みする
っていうか…ハルをまだ信じているの…
店を投げ出すなんて…らしくない
全部を話してもらえてない気がするから…」
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