アイ・ラブ・おデブ【完結】
バッグを置き、小夜はまた椅子に座り直した

さっきの川口達の話を思い出し膝に乗せた鰹節の袋を見つめた

…帰るタイミング外しちゃった…
川口さんは笑い者にしたかったんだ…
面白いことなんて思いつかないよ…
お笑い芸人じゃないんだから…
今来た人が落ち着いたら帰ろうかな
あぁ…早くこれでだし巻き玉子作りたいな

小夜が鰹節の世界に浸っていると横から川口のはしゃぐ声が聞こえてきた

「そうなんですか~!
じゃあオーナーシェフなんですか?」

「いや…そんな凄いもんじゃないよ…」

後から来た男は料理人らしい

シェフという言葉に少し興味が湧き、小夜は顔を上げた
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