アイ・ラブ・おデブ【完結】
空とぶおデブ
小夜が乗る頃にはほとんどの乗客が座席に座っていた

チケットの座席番号を呟きながら、飛行機へと足を踏み入れるとそばに立つ乗務員が

「奥の通路を右に曲がりカーテンの手前でございます」

と教えてくれた

…そうか…奥の通路ね…
えっ…ここ…だよね…

ひとつ空いている小夜の番号の座席は、ビジネスクラスと呼ばれる場所にあった

…遥さんのことだ…間違ってビジネスクラスにしたのではないだろう…

座席を見つめ立ち竦んでいると隣にすでに座っていた女性が声をかけてくれた

「どうかなさいました?
こちらのお席ではないのですか?」

その声にハッとして頷き座った
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