あたしと親友と彼
「由梨っ!」
私の、大好きな、大好きな声―。
たく、と―・・・?
そんなわけ、ないよね。
「由梨っ!」
どうして・・?
私は声のするほうへ顔を向けた。
「由梨!・・よかった、・・。」
そういって拓斗は私を見るなり、
地面にしゃがみこんでしまった。
「た、くと・・・?」
「ゆり・・・。」
私を呼ぶ声がもう一つ。
「璃香・・・、一昨日、ぶりだね。」
私は頑張って笑顔を作る。
普通に、普通にしなきゃ―、
拓斗と、璃香のためにも・・・