シンデレラとバカ王子
リアルシンデレラ
シンデレラ。

それが私、灰原灰音(はいばらはいね)のあだ名だ。

由来は名前に『灰』文字が二つあることと、私の髪と目が灰色がかっている。

実に安易で安直だ。

まあ、私の過去もシンデレラのストーリーに似ている。

私の家はそれなりに大きな家で、父親は会社を経営していた。

母は、私が4才の時に亡くなった。

私が6才の時に父が再婚して、義理の母親と義兄と義妹と暮らすことになった。

嫌な予感はしてたけど、父は私が10才の時に事故にあって死んでしまった。

案の定、父の死をきっかけに、義理の母親と兄と妹が豹変した。

家事を私に押し付けて、母は会社の経営に口をだし、妹は私の物を勝手に持ち出し、兄は私の身体をやらしい目で見始めて、部屋で下着を漁るようになった。
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