シンデレラとバカ王子
「天の夜に春の月、合うとは思わないか?」

いつの間にか、王子は隣に座っていた。

慣れた手つきで、手や膝を触ってくる。顔もぐいぐい近づいてくる。

フォークで突き刺してやろうかと思ったけど、もらうものを貰うまで我慢だ。

「月に合うのは、酒でしょ」

グラスをもって、王子の口に押し付けた。

「灰かぶり(シンデレラ)のハイネは月が上っている間だけ、王子のモノになりましょう」

「今夜だけじゃない。お前を必ずオレのモノにしてやる」

王子がグラスのワインを一気に飲み干した。

「やれるモノならやってみて、バカ王子」

本当、バカな王子だよ。キャバクラのホールをやってる女になんでこんな台詞はくんだろ。
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