シンデレラとバカ王子
「そのハイネという名前は、本当の名前なのか?」
「さぁ?どうでしょうか?ご想像にお任せします」
「手強いな。気まぐれな猫のようだ」
王子様が喉の奥で笑った声がした。
「では本名だということにしよう。その髪と目に由来した名前だと。それに君はオレと同じハーフじゃないのか?その髪の色と目はわが国の者にでる色だ。それにハイネには『春の月』という意味がある」
王子様の国では自分の名前に『春の月』という意味があると教えてくれた。漢字にするとぱっとしない名前でも、よその国の言葉では、綺麗な意味になることを知った。
「寒い冬の間は雲の奥に隠れ、春の風により姿を見せる春の月は、一年のうちで一番美しいといわれている。両親がその言葉を知っているのであれば、それを名づけるのも分かる」
「そうなんだ」
悪い気はしない。
私の名前は母が親友との約束の証だと教えてくれたことがあった。母の親友が遠くに行ってしまうときに、自分が女の子を産んだらハイネと名づけると。そして、親友は男の子を生むと、そしてその子どもを結婚させよう。とまるで幼子のような約束をしたと。
小さかった私は、どこかにいるかもしれない結婚相手に、心を弾ませた。今の私は会ったこともない相手とどうこうなるつもりはないし、結婚願望がない。
それ程の約束をした、母の親友という人は母の葬儀にもあわられることはなかった。
「さぁ?どうでしょうか?ご想像にお任せします」
「手強いな。気まぐれな猫のようだ」
王子様が喉の奥で笑った声がした。
「では本名だということにしよう。その髪と目に由来した名前だと。それに君はオレと同じハーフじゃないのか?その髪の色と目はわが国の者にでる色だ。それにハイネには『春の月』という意味がある」
王子様の国では自分の名前に『春の月』という意味があると教えてくれた。漢字にするとぱっとしない名前でも、よその国の言葉では、綺麗な意味になることを知った。
「寒い冬の間は雲の奥に隠れ、春の風により姿を見せる春の月は、一年のうちで一番美しいといわれている。両親がその言葉を知っているのであれば、それを名づけるのも分かる」
「そうなんだ」
悪い気はしない。
私の名前は母が親友との約束の証だと教えてくれたことがあった。母の親友が遠くに行ってしまうときに、自分が女の子を産んだらハイネと名づけると。そして、親友は男の子を生むと、そしてその子どもを結婚させよう。とまるで幼子のような約束をしたと。
小さかった私は、どこかにいるかもしれない結婚相手に、心を弾ませた。今の私は会ったこともない相手とどうこうなるつもりはないし、結婚願望がない。
それ程の約束をした、母の親友という人は母の葬儀にもあわられることはなかった。