2番目でいいから【完結】

これしか私には、できない

冬哉先輩が大切にしてる場所。好きな場所。
知らなかった。

冬哉先輩の仲の良い人たちも、顔を知ってるのは奏人先輩と智恵子先輩のみ。
話した事があるのは、智恵子先輩だった。

冬哉先輩に、大事な場所に連れって欲しい。大切な人たちに、会わせて欲しいと言ったら、どうするんだろう?

遊びの人と会わないと約束してくれたみたいに、「いいよ。」って答えてくれるだろうか。

答えてくれたとしたら、私に心が少しでもあるって思っていいって事だよね。
例え、智恵子先輩がいても、冬哉先輩に対してもっと頑張っていいってことだよね。

でも、もしも違う答えだったら?
どうしたらいい?
諦められる?
こんなに好きなのに?
カノジョがいるって、知っててもこんなに好きなのに、諦められるの?

そんなの無理。
じゃあ、どうするの?

「連れて行きたい。会わせたいと思って貰えるように、頑張ります。」

こう伝えよう。
今の私には、これしかない。
諦めるなんて無理だもの。
これしか私には、できない。
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