2番目でいいから【完結】

美和を智恵子に会わせた

僕は、美和を連れて、智恵子待つカフェに向かった。

「智恵子に会ってくれ」と言うと美和は驚いていた。
それが普通の反応だと思う。
2番は「浮気相手」とも取れる。
その相手を、本命のカノジョに会わせるというのだから、驚くのは当たり前だ。
でも、これは、智恵子との約束だから。

智恵子が、美和を気に入らなければ、美和に、智恵子を泣かせたくないと言って、美和を振ろうと思った。

カフェの窓越しに、智恵子が本を読んでいる姿が見えた。
カフェのドアが開く音で、本から目を上げたのだろう。
そして、本を閉じた。

「終わったの?」と智恵子が僕の方を向いて、言った。
そして、美和を見て、微笑んだ。
智恵子は、美和を気に行ったと思った。

「彼女は、生徒会の文化委員で1年の篠崎 美和さん。彼女とつき合うよ。」と言った。
智恵子は、頷いた。
そして、美和に「よろしくね。」と言った。

美和は答えられずにいた。
そんな美和を見て、智恵子は、微笑んで僕を見た。
そして「泣かしちゃダメヨ。」と言った。

そして、智恵子は帰ろうとした。
呼び止めると「美和ちゃんと帰って。」
そう言って出て行った。

この日から、智恵子は、僕の傍に寄り付かなくなった。
この前のイジメでの怪我が癒えてないせいだろうと思っていた。
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