大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
言葉ともに由香里の唇に西園寺のそれがそっと触れた。

ゆっくりと離れていく唇と眼で追いながら由香里と西園寺は見つめあう。

どちらからともなく深い口づけを求めて二人の唇が再び重ねられた。

戸惑いながらも少し開いた口から西園寺の舌が入り込み由香里の舌を絡め取っていく。





「……あっ……ん……。」



頭の芯がとろけるような甘い感覚。




西園寺に思うがままに翻弄される彼女の唇。


気がつくと由香里は全身の力が抜け、彼の腕の中でもたれかかっていた。

正気に戻って恥ずかしくなった由香里はすぐさま西園寺から離れる。


「ご、ごめんなさい。」


「そろそろ時間だ、帰るぞ。」



西園寺のいつもの抑揚のない声が二人の仮初の行為の終わりを告げていた。
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