大好きなアナタと、気になるアイツ【番外編更新中】
「部下に手を出すなといったハズだが?」

西園寺はそういうと携帯電話を切ってしまった。

電源が切られた携帯電話が由香里の手の中に戻される。

「来週の土曜、食事に……誘われました。」

聞かれてもいないのに、西園寺に言わなければならないような気がした。

「行くのか?」

「行きません。」

「ならいい。」

西園寺は休憩してくると由香里に告げると部屋を出て行ってしまった。

自分は何を期待していたのだろう。

『行くな』と、止めて欲しかったのか?

ただの社長と社員の関係で?

由香里はじっとなにも映していない携帯電話の液晶画面を見つめていた。
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