シーソーが揺れてる
テーブルの上にコンビニの袋を見つけた。中を覗くとおにぎりが二つと焼きそばとプリンが入っていた。
「これを昼と夜に食べて」と言うことらしい。出かける前に広美が買っておいといてくれたのだろう。
「はー、申し訳ない」
コンビニの袋を目の前に春香は肩を落とした。行く宛の無いあせりがじわじわとこみ上げて胸をふさごうとする。
再び春香は洗面所に向かった。そしてこみ上げる苦い物を一気に吐き出した。
「まじかよ、何も食べてないのに・・・」
春香はまたベッドに倒れ込んだ。
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