桜の道しるべ

2人の時間

佐久間のこと・勉強のことを考えていたら土曜日はもうとっくに過ぎて、気づけば日曜日になっていた。時間は8時50分、そろそろ準備しよう。
僕はベットから起き上がり着々と準備を終わらせ、部屋の掃除・冷蔵庫の中身を確認した。
「足りないものは無い。準備万端だな。」
あれ?僕ってこんなにナルシストだったっけ?
気づけば誰もが見たら分かるだろうドヤ顔をしていたのだ。
・・・・まぁ、今はどうだっていい。そんなことよりも、ちゃんと佐久間に勉強を教えられるかの方が心配だ。
でも、いつでも佐久間は笑っていてくれるからきっと大丈夫だろう。
時計を見ると9時20分を指していた。
「じゃあ、行こうかな。」
僕は少し早足になりながら、集合場所桜ヶ丘中学へと向かった。





千尋side

私が桜ヶ丘中学に入学して出会った優しい男の子。若宮俊哉君。入学した理由が
「ここの桜が1番好きだから」という勉強とかのためじゃなく自分の好きなことのためだった。って私もなんだけどね。私は小さいころから病弱でよく学校を休んでた。そんなとき病院の1室から見える桜の木に目がいったんだよね。そう、それがここ桜ヶ丘中学だった。だから、勉強して入れるようにがんばったんだよね。
でも、入って終わりではない。だから勉強が全然ついていけなくて毎日泣きそうだった。
でも、いつでも笑顔で過ごしていたんだ。その理由は少しでも隣の若宮君に笑っていてほしかったから。若宮君は桜の話をしたり、いつも私と話してくれる。そのときの笑顔が大好きだから、少しでも笑ってほしくていつも笑顔でいたんだ。
だけど、勉強のときは・・・・・別。
5月に入って中間テスト2週間前になったとき私の焦りは絶頂に達した。
授業が終わるたっびに×印だらけのノートを見てため息をつくことしかできなかった。
でも、そんな時助けてくれたのが若宮君で・・・・・。
「どこがわからないの?」って優しく問いかけてくれて、つい甘えちゃったんだ。
でもね、本当に嬉しかったんだよ。女子とあまり話さない若宮君が私に優しく教えてくれたりとか、頭を撫でてくれたりとか・・・・胸がキュウってなったんだよ。
だから、「一緒に勉強しよう」って誘ってくれたときなんか嬉しくて嬉しくて・・・・・夜も眠れなかったんだよ。
いつか、若宮君に私の気持ちを伝えたいな。今はそんな勇気はないけれど・・・・いつか、きっと。
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