逃げる女
充が帰った時の、ドアがバタンと勢いよくしまる音がいつまでも頭に響いて残る。


「ふッ…っく……」




もっと…早くに…気付いていれば…少しは違ったのかな?



「うぅ…ッく…」




自分で自分の気持ちに気付かなかった私が悪い。



「今更…好きなんて…遅すぎだよね。」



今日はいっぱい泣いちゃおう。明日以降の涙も、今全部流れてしまえばいいのに。


明日から、普通に戻れる?
うん。頑張るよ。




本当に平気?
うん平気だよ。




それで、友達としてでも充の側にいれるなら…
この気持ちを隠し通してみせる。
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