10年片思い
帰り道
振り向くとショウが座っていた。
4人掛けの席に1人で座っている。『ここ座れよ。』と向かいの席を指差した。
私はショウと向かい合って座り『おつかれ』と声をかけた。
『お前も大変だな。』とショウが苦笑する。
『さっきはごめんね。』
私は謝った。
ついさっき、ショウとすれ違った。
でも彼が一緒にいる時、私に声をかけると、しつこく問い詰められることをショウは知ってる。
だから目は合ったけど素通りしてくれた。
『あいつといて楽しいか?』
『悪い人じゃないんだよ。』
『そうか。』
それから地元の駅に着くまで二人は何も言葉を交わさなかった。
でも不思議と気まずいことはない。
むしろ心地よいくらいだ。
電車で揺られて数十分。
地元の駅に着いた。
『じゃあな。』
『またね。』
家は反対方向なのでここで別れた。
『ワコ!』
ショウから呼び止められた。
『何?』
私は聞いた。
『がんばれよ。』
ショウは笑いながら言った。
『ありがと。バイバイ。』
手を振った。
4人掛けの席に1人で座っている。『ここ座れよ。』と向かいの席を指差した。
私はショウと向かい合って座り『おつかれ』と声をかけた。
『お前も大変だな。』とショウが苦笑する。
『さっきはごめんね。』
私は謝った。
ついさっき、ショウとすれ違った。
でも彼が一緒にいる時、私に声をかけると、しつこく問い詰められることをショウは知ってる。
だから目は合ったけど素通りしてくれた。
『あいつといて楽しいか?』
『悪い人じゃないんだよ。』
『そうか。』
それから地元の駅に着くまで二人は何も言葉を交わさなかった。
でも不思議と気まずいことはない。
むしろ心地よいくらいだ。
電車で揺られて数十分。
地元の駅に着いた。
『じゃあな。』
『またね。』
家は反対方向なのでここで別れた。
『ワコ!』
ショウから呼び止められた。
『何?』
私は聞いた。
『がんばれよ。』
ショウは笑いながら言った。
『ありがと。バイバイ。』
手を振った。