白雪姫と消しゴム

「ぅんっ、じゃぁー、また明日
連絡しますんでぇっ♪」

久美子はすっとブランコから立ち上がり
おでこに手をあてて
ラジャ!のポーズをして笑った。

「はいはい・・・またね」

あたしが小さく肩のあたりで
手をふったら久美子は
頭の上まで手をあげてぶんぶんと手を振った。

「まったねぇぇえぇ~」

可愛いお姫様は、スキップをしながら
家の方向へと帰っていく。

「嵐がすぎさったみたいだねえ?」

あたしは花壇の花に話しかけた。
『ほんとだね!』まだ小さな蕾たちが
大きな声でそういったような気がした。

・・・明日、どうなることやら?


< 17 / 145 >

この作品をシェア

pagetop