俺様男子と毒吐女子
「陽一ぃ〜。今日はあたしでしょ〜?」
「はぁ〜?何言ってんの?今日はぁ、あたしでしょぉ?」
目の前で繰り広げられる女共のイヤラシイ誘いと醜い争い。
でも、これは今に始まった事じゃない。
通称学校一イケメンの俺、高木洋一にとっては毎日見られる光景だ。
「今日は無理。」
一言。
一言俺がそう言い放てば女共は言い争いをやめ、非難の声を上げる。
「え〜?何でよ〜?」
「洋一ぃ〜...。」
「いいでしょぉ?」
俺が断った事に驚くやつもいれば、懲りずにまだ誘うやつもいる。
まあ、そうだろう。
俺が誘いを断る事なんて初めてだからな。
そう、俺は今の今まで女の誘いを断った事がない。
どんな大事な理由があろうと、いつも女を優先していた。
まあ、それだけ溜まってたんだろうな。
毎日やっても足りないくらい。
「じゃぁ、じゃぁ、明日はぁ?」
今回は無理だと分かったらしい女は早速次の誘いを切り出す。
変わり身のはえ〜ことはえ〜こと。
「明日は分かんねえ。」
「え〜。」
とりあえず、面倒な女共の誘いを切り抜けるため、適当な事を言っておいた。
まあ、明日も無理だろうけどな。
なんてったって俺には“面白い玩具”が手に入ったんだから。