俺様男子と毒吐女子

「陽一ぃ〜。今日はあたしでしょ〜?」



「はぁ〜?何言ってんの?今日はぁ、あたしでしょぉ?」





目の前で繰り広げられる女共のイヤラシイ誘いと醜い争い。




でも、これは今に始まった事じゃない。






通称学校一イケメンの俺、高木洋一にとっては毎日見られる光景だ。














「今日は無理。」






一言。





一言俺がそう言い放てば女共は言い争いをやめ、非難の声を上げる。






「え〜?何でよ〜?」



「洋一ぃ〜...。」



「いいでしょぉ?」








俺が断った事に驚くやつもいれば、懲りずにまだ誘うやつもいる。





まあ、そうだろう。
俺が誘いを断る事なんて初めてだからな。










そう、俺は今の今まで女の誘いを断った事がない。

どんな大事な理由があろうと、いつも女を優先していた。






まあ、それだけ溜まってたんだろうな。



毎日やっても足りないくらい。










「じゃぁ、じゃぁ、明日はぁ?」







今回は無理だと分かったらしい女は早速次の誘いを切り出す。





変わり身のはえ〜ことはえ〜こと。







「明日は分かんねえ。」



「え〜。」








とりあえず、面倒な女共の誘いを切り抜けるため、適当な事を言っておいた。






まあ、明日も無理だろうけどな。






なんてったって俺には“面白い玩具”が手に入ったんだから。









< 33 / 52 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop