空から君へ

「今を生きる 前だけを見る それが今の俺に…俺たちにできること」





人間は2度と同じものに生まれ変わったりしない。

人間は何かの集合体。
“今”
その瞬間に心を専念させる。

ブッタの言葉にもある。


“今、この瞬間に心を専念させる”


そうすれば、心は自然と晴れる。
不安も
迷いも

後悔すらも

なくなっていく。






「ごめんね…っ…陽がいちばんつらいのに…」



「いや、俺のためにありがとう」






何気ない日々の繰り返しだっていい。

誰かと笑いあうだけでいい。
何度も考えていたことがあった。



―――もっと早く出会っていたら、俺たちの運命は変わっていた?


…答えはノー。
どんなことがあっても、




運命は変わらなかった。

そして
生まれ変わったらまた、

自然と絢に惹かれていく。







「陽、一回だけ…一ノ瀬 絢だって自己紹介していい?」



「…///いくらでもしろよ」





絢…?

今お前は、絶対に名乗るなよ“一ノ瀬 絢”だって。


お前が“桜樹 絢”だなんて…
優のものだなんて



妬けるな…。







< 57 / 75 >

この作品をシェア

pagetop