たいせつなモノ
そんなある日




私の行動を見るに見かねた友達が




話しかけてきた。




彼女の名前は山根 光(やまね ひかり)。




「たき、ちょっといい?」




光はそう言うと




私を渡り廊下まで連れだした。




「何?」




「たきはさ、そらがおらんくなって寂しい?」




「当たり前やんか。」




私は涙をこらえて言った。




「そうやんな。




でもさ、たきは一人ちゃうやん。




うちらじゃそらの代わりにならんの?




うちはもう一回




ダンスしとる時の




たきの笑顔が見たい。」




光のまっすぐな気持ちと




優しい気持ちに




私は溢れだす涙をおさえられなかった…

< 15 / 154 >

この作品をシェア

pagetop