たったひとつの愛と笑顔
まぁ、テニスコートの近くにトイレがあるそうだから、そこで行く事にしよっと。


と、思い車乗り込んだ。


車のなかでは、愛理が日焼け止めを塗っている。


蛍も一生懸命塗っていた。


しかし、蛍の肌の色的には、もう手遅れだと思った。


車内には、私たちの話し声に加え、若者がききそうなポップなソングがかかっていた。
テニスコート場に着くと、明日香たち1年生は2・3年に続き、走った。



走るのが終わると、ペアで乱打をした。



乱打が終わり、開会式が始まる。



「今から開会式を始めます。」



次に代表のひとのあいさつがあり、それぞれ注意事項を言い、前回の優勝者が優勝カップを変換する。



「これで、開会式を終わります。」



やっと終わった。


一番初めにあるペアは「愛理と恭子」のペアだった。



始めはリーグ戦だった。


愛理と恭子は見事に勝った。



明日香たちは、喜んだ。


「やったねぇ。愛理ナイスコースだったよぉぉ。」



「恭子、ナイスボレー。決まってたよぉぉ。」



と、声を掛け合う。



愛理と恭子は微笑んだ。


笑ってくれてうれしいなぁ。


さて、次は明日香たち。


少し、朝の腹痛は完全には治っていなかったが、気合でやった。


美沙のファーストサーブの時に気づいた。


末永先輩がこっちを見ていた。


サッカーの試合があったらしく、ユニフォーム姿の先輩を見て、明日香は胸がキュンとする。


美沙の得意の上サーブが入った。



明日香はまだ先輩に見とれていた。



「ナ・・ナイスサーブ。」



明日香の慌てっぷりは、愛理にまで分かったそうだ。



「とれる。」


美沙と相手の後衛とのラリーが続く。


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