小さなsecretary


「仕事が終わるまでここのドアは閉めとくからな」

「えっ?」

「雪兎はすぐ逃げ出すからだ、俺が戻ってくるまでにその書類に判を押しとけよ」


そう言い司は月乃を連れて社長室を出て行った

しっかり鍵をかけて…


そう、俺は脱走癖があるらしくいつも隣に司か月乃がいた


今日も逃げようとしたんだけどなぁ…


「しかたない、仕事しよう…」

目の前の書類の束に目を通しはじめた



☆★☆



なんとか書類に判を押し終わったが暇すぎる…

「そうだ、鍵を壊そう!」


ポンと手をたたき立ち上がる


最初からこうすればよかったんだ

所詮は鍵、壊せばいいんだ



俺はドアに向かって蹴りをかました

「うわー少し派手にやりすぎたかな…」

俺が蹴ったドアはメキッと音をたてて開いた


壊れたドアの前に立っていた人を見た瞬間俺は一気に顔が青ざめた


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