あなたは、だぁれ?
だがここでそれを言えば、おかしく思われるのは自分の方だということも、気づいている。

なのでここは、理由をつけて教室から出て行くしかないだろう。

マカは俯き、頭を抑えた。

「ううっ…。頭がっ、イタイっ!」

「えっ? 本当に具合が悪いの? マカ」

慌ててミナが席を立ったものだから、クラスメート達も笑うのを止めた。

「実は昨日の夜、勉強しすぎちゃったの。ラジオで英会話を聴きながら、数学の勉強をしてて…。寝る時は歴史のCDを聞いてたもんで…頭の中がゴチャゴチャなのよ」

「マカったらそんなに頑張ったのぉ? ダメだよ、そんなことしちゃぁ!」

―正確にはパソコンを使ったインターネットゲームにハマり、夜ふかしをしてしまったのだが。
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