気ままに生きる

ひまつぶしのセッションだけど刺激的でおもしろかった

 PINK CLOUD解散間近でやっていたバンドはもうひとつある。そのバンドのバンマスは元テンプターズのドラマーだった大口ひろし。ひろしとはグループサウンズの頃からの付き合いで、お互いに知っていた。その後だいぶ経ってひろしは洋服を作る仕事をしていて、その関係でひろしから洋服のモデルをやってくれないかと頼まれたんだ。本当はやりたくなかったけど、東京で会って、実際に洋服と靴を見せてもらったんだ。そうしたら、すごくセンスが良かった。日本にはない感覚だった。俺はスーツとかはほとんど着ないけど、ひろしのデザインのスーツはよく着たよ。靴もすばらしかった。今でも洋服と靴は持っているよ。

 この辺からひろしとまた親密になり、それから“大口プロジェクト”というバンドができた。

 最初のうちは、俺としのやんとひろしの3人だった。演奏は即興だよ。その時の気分や雰囲気でロック、ブルース、ジャズといろいろやった。楽器はギターとベース両方やったね。

 しのやんはぞくぞくでもキーボードをやってくれたりしていた。しのやんのキーボードは癒し系の音で、一緒にやっていても落ち着く感じだよ。
< 150 / 203 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop