COLORS~Clear~
同じスーツ姿でも。


「───────」


社外で見る課長は、何だか新鮮で。


「振り袖、よく似合ってる。別人みたいだ」


私はこの人と。


―結婚するんだ


思った。

その直感通り。
びっくりする程、トントン拍子で話は進み。


「あの、ほんとに私で、いいんですか…?」
「秘書課に配属されてきた時から。キレイで仕事が出来て。いいなって思ってたよ」
「…えっ?」
「部下だったし、迂闊に手、出せなかったけどね」
「課長…」
「営業課のヤツともようやく別れたみたいだしね」
「!」
「相手がきみで良かった」


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