COLORS~Clear~
その夜。

どうにか気持ちを落ち着けて帰ったものの。


「…………………」


どうしても郁サンに、電話することが出来なくて。


せめて、メールだけでもと。
送信した。

もう、電話するには遅いからと、彼を気遣う振りをして…。


霧島クンとは、距離を置くべきなのか。
それとも、はっきりさせるために。
稽古を続けるべきなのか…。


「…………………」


結局、結論が出ないまま。
気がつくと、ゆっくりと空が白みかけていた。














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