COLORS~Clear~
せめて


―夕食くらいは…


思いながら帰宅して。
玄関には霧島クンの靴。


―今日も来てくれてるのね


まだ稽古の最中だろうと、着替えてダイニングのドアを開けると。


「霧島クン?」


ダイニングテーブル。


「あ、こんばんは。ご馳走になってます」


霧島クンが食事をしていて。


「私が誘ったのよ」


母が微笑んだ。

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