甘い誓いのくちづけを
「本当に気にしてないよ。瑠花が傍にいてくれるだけで、今は充分だから」


優しい声と、甘い台詞。


それらに胸の奥がキュンキュンとするのを感じていると、程なくして理人さんが悪戯な笑みを浮かべた。


「でも、次はもう待たないからね?今度こそ、覚悟してて」


耳元で低く囁かれた後で、唇に軽いキスのプレゼント。


「……っ!」


甘い言葉とキスに、あたしの全身は沸騰しそうなくらいに熱を帯びた。


「だから、昨日の事はもう気にしないで。それに、本当の目的は今からだから」


「え?」


「そろそろ時間だ。ほら、起きて」


理人さんの言葉の意味がわからなくて小首を傾げていると、彼は意味深に微笑みながらフカフカのベッドから出た。


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