甘い誓いのくちづけを
額に柔らかな温もりを感じた瞬間、鮮明に蘇って来たのは昨夜の事。


数え切れない程の熱く甘いキスをした後、理人さんに軽々と抱き上げられてこのベッドに雪崩(ナダレ)れ込んだけど…


あまりの緊張でカチカチになってしまったあたしは、彼とその先に進む事が出来なかったのだ…。


「あ、あの……昨日は……本当にごめんなさい……」


それを思い出して呟くように謝罪を零すと、理人さんは瞳を緩めた。


「気にしてないよ」


「でも……」


24歳にもなって、あんなにも素敵なムードを台無しにしてしまうなんて恥ずかしくて、何よりもとても申し訳ない。


そんな気持ちを抱いて理人さんを見れば、彼は本当に気にしていないと言わんばかりに優しく微笑んだままだった。


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