甘い誓いのくちづけを
「り……ひ、と……」


「20点」


「え……?」


採点制になっている事に驚いて瞬きをすると、理人さんがニッコリと微笑んだ。


「はい、次は頑張って。因みに、合格は80点以上だから」


「は、80点……?」


拒否権を与えてはくれない極上の笑みに、あたしはタジタジになる。


「ほら、瑠花」


「うっ……!……り、ひと……」


「40点」


「……っ、り、理人っ……!」


これは、さすがに合格だと思っていたのに…


「50点」


綺麗な笑みを浮かべる理人さんは、まだ不満があるみたい。


「えっ!?」


「俺の採点は厳しいよ?」


どこか得意気に言った理人さんが、悪戯っ子みたいに笑った。


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