甘い誓いのくちづけを
「んんっ……!?」


頭を押さえられて、離そうとしていた唇が強く重なった。


ゆっくりと唇を食むような動きから舌が侵入して来て、次第に深いキスになっていく。


「ん……っ、んぅ……」


息が少しだけ苦しくなった頃、ようやく唇が解放された。


「おはよう、瑠花」


「……っ!」


意味深な笑みを浮かべる理人さんに、頬がカァッと熱くなる。


「随分と大胆な起こし方をしてくれるんだね。もしかして、朝から俺が欲しくなった?」


寝込みを襲った事も、それを知られてしまった事も、彼の言葉も、どうしようもなく恥ずかしくて堪らない。


真っ赤になった頬を隠すように俯くと、理人さんがクスッと笑ってあたしの体をギュッと抱き締めた。


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