甘い誓いのくちづけを
程なくして、英二さんが息を小さく吐いた。


「まだ信じられない、って顔だね。まぁ、当たり前だよね」


彼は苦笑しているのに、ちっとも困っている様子は無い。


「じゃあさ、理人と瑠花ちゃんがうちの店に来た時、俺と理人の様子がおかしいと思わなかった?」


「……確かに、思いました」


また話の時間軸が飛んだ事に戸惑いながらも、その時の事を思い出して頷いた。


「あの時、理人から誰かを連れて来るって事は聞いてたんだけど、まさかそれが瑠花ちゃんの事だとは思ってなくてさ。だから、理人に紹介されて瑠花ちゃんの顔を見た時は、本当にビックリしたんだ」


あの時のやり取りを思い出したらしく、英二さんが「理人の奴、必死だったな」なんてクスクスと笑った。


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