甘い誓いのくちづけを
もしも絵本の中の王子様達が現実に現れたとしたら、きっと皆こんな感じの男性(ヒト)なのかもしれない。


目の前でとても優しく微笑む理人さんを見て、そんなバカみたいな事を考える余裕はあるのに…


彼の言葉を正確に解釈する余裕は、ちっとも無かった。


あたし達は昨夜出会ったばかりで、どんなに都合良く考えても甘い夜を過ごした訳じゃないのは、もはや明白。


だけど…


確かにあたしに向かって告げられた台詞に、少なくとも昨日には無かった“甘さ”を想像させられてしまう。


目の前で微笑んでいるのは王子様なのか、それとも毒を盛ろうとしている魔女と同類なのか…。


意味深な言葉に困惑してしまったあたしは、至って真剣にそんな失礼な事を考えていた――…。


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