甘い誓いのくちづけを
「それもあるけど……。一番の原因は、王子様に心を乱されたせいだよ……」


数秒の沈黙の後、さゆりはポカンとしてからパチパチと瞬きをした。


「ちょっと、何があったの?いや、その前に色々と大丈夫?」


「さぁ……」


「え、本当に何があったの?」


「……何があったんだろうね」


投げやりな返事ばかり口にするあたしに、さゆりが訝しげに眉を寄せる。


そんな顔をしても瞼はパッチリとした二重のままで、同じ女としてすごく羨ましいと思った。


「瑠花、今夜時間ある!?絶対あるわよね!?飲みに行くわよ!わかった!?」


羨望(センボウ)の眼差しを向けるあたしを余所に、さゆりはらしくなく身を乗り出して捲し立てた。


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