今さらなのよ!
隆祐はかすみの手首を掴むと、ドアを閉めて部屋のソファへかすみを座らせ、かすみを抱きしめた。
「なぁ・・・その結婚式って本当の結婚式なのか?」
「ええ。セイナさんね、実家によく来てくれるようになって、ちょうどおねえちゃんがホテルの仕事を休憩するときに来てたの。
そしたら、いつのまにか2人でホテルに仕事にいくって言って・・・。」
「そりゃ、仕事じゃないだろ。あの・・・なにだ。
利用側じゃないのか。
まぁ、そんなこといいや。
かすみちゃんは、俺のことはどう思ってくれてる?
記憶がもどったなら・・・つらかったんじゃないのかい。」
「記憶なんてもどってももどらなくても、私の気持ちは変わらない。
でも、隆祐さんは王族の人で特別な力もあって・・・私は足手まといで、私のせいで思い切って戦えないなんて嫌だし、お嫁さんになんて大それた望みだってわかってます。
だけど・・・もう一度会いたくて。
黙ったまま続いて、それっきりなんて悲しくて。」
「そっか。じゃ、王子として命令していいってことだね。
かすみにリナク・イプリファ・フィガースが命じる。」
「はいっ!」
「そなたの姉の結婚式の後、同じ会場にて私も結婚式を執り行うので明日、セイナのところへ出向き、セイナとそのスタッフの指示に従うように。」
「えっ・・・?」
「ごめんよ。いっしょに山を降りていって式場とか出向かなきゃいけないんだけど、ここでの仕事が今が肝心なとこだからさ・・・。
俺はもう、この星のここの会社のサラリーマンだから、かすみちゃんをお妃様にはしてあげられないんだ。
それでもいいなら、指示に従って花嫁の支度をしておいてほしい。
2週先の休日にデートの予約もいいかな。」