今さらなのよ!

かすみは顔を背けたままで、つぶやいた。


「なあ、なんかあっちの喧嘩もおさまったみたいだし、お茶でもしない?
それに・・・ちょっと足がね。」



「ぐねったの?あ・・・少し赤くなってる。
歩ける?」



「少しならね。湿布薬買ってくっつけて少し休めば帰れると思うし。」



「買ってきてあげるよ。
すぐ横の喫茶店で先にお茶してて。」



かすみは湿布薬を持ってすぐにもどってきた。
そして、隆祐の足にささっと貼り終わる。



「ありがとう。
俺は今とてもうれしい。
でも・・・この前みたいに、うっかりした事を言って君を傷つけてしまうかもしれないと思って・・・何を話したらいいか困ってる。

君の何についてふれてはいけないのか・・・正直わからないんだ。
力持ちなことは気にしてないって言った。
君は気にし過ぎているんじゃないかと思うんだ・・・こうやって優しい君が本当なのはわかっているし、気にしなくていい。」




隆祐はまたかすみが逃げてしまうのではないかと不安になりながらも、思うことを伝えた。
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