千尋くん、千尋くん








「千尋くん!?」





あたしのベッドの上に、遠慮もなく寝転がっている男の子。




大声でそう言うと、彼は気だるそうに目を開く。





「……なに」





「なにじゃないでしょっ!」





「朝からうるさい」





「あ、え……ご、ごめんね」





「うん、いいよ」






戸惑いながらも謝ると、優しい顔で柔らかく笑う。






あぅ……あたし、千尋くんのこの笑顔が大好き………じゃなかった。






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