一生分の恋



「梨穂ちゃん、よろしくね。さぁ、早く上がって。」

「は、はい!」



優しく笑う表情は拓也に似ていた。



靴を脱ぎ、きちんと揃えた。



「飲み物用意するから、取りにいらっしゃい。」

「あぁ。梨穂、こっちだ。」

「う、うん。」



私は拓也のお母さんに軽く頭を下げ、2階へと向かう拓也を追いかけた。



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