わき役の私…花咲く
HRの挨拶で、放心状態から戻った私は、
美砂から頼まれた通り体育委員の会議に参加するべく、
いつも委員会議が行われる空き教室へ行った。
教室の中は生徒がまばらに座っている。
取りあえず、教壇のところで委員長らしき人に「深町が休みなので代理で来ました」と報告する。
委員長に「空いてる席どこでも座って構わないから」と言われてどのあたりに座るのがベストか考えていると、
「まひる?」
私を呼ぶ声。
「あ…朝倉君」
ちょうど教室に入って来た朝倉君の声だった。
不思議そうな顔をしているのを見て、
委員会の代役を頼まれたのを言い損ねてたと思い出した。
美砂が休みだと話してたのを思い出したらしい朝倉君は、並べられた机の間を進むと、一番後ろの窓際の席まで行き、
「まひる、こっち」
と、自分が座ろうとしてる席の隣のイスをトントン叩いた。