【完結】ヒミツの極秘結婚【社長×秘書】
こんな時に名前で呼ぶのは、なんだかとても恥ずかしい気がする。
「乾杯」
グラスを交わし、白ワインを一口口に流し込むと、爽やかな香りと風味が口いっぱいに広がった。
「……おいしい」
「そう??ならよかった」
「ワインなんて久しぶりに飲みました。こんなにおいしかったんですね」
「ここのワインは特別だ。最高級のワインだからな」
「そ、そうなんですね」
「ここのビーフストロガノフに、この白ワインがかなり合うんだ。他の店では食べれない」
「それは楽しみです」
わたしは社長にいつ言おうか、ずっと考えていた。 それどころか、タイミングを失いそうで怖いのだ。
「お待たせいたしました。本日のコースでございます」
そんなこんな考えているうちに、料理が到着した。
コース料理なので、何皿もお皿に並べられる。
「す、すごすぎます。こんなにたくさん」
目の前には、豪華な料理たちがズラリと並んでいる。
これはテンション、上がる。
「遠慮なく、食べろ。俺の奢りだ」
「はい。ありがとうございます」
前菜のサラダやメインのビーフストロガノフの他、スープやデザートなどもあり、どれも見た目が美しかった。
「……いただきます」
食べるのがもったいないくらいだけど、食べることにした。
サラダがみずみずしくてとても新鮮なものを使っているのか、とてもおいしかった。
「どうだ??おいしいか??」
「はい。すごくおいしいです」
「それはよかった。たくさん食べてくれ」
「ありがとうございます」