組対のデカ
えられた。


 丸岡が別れ際、


「安藤、何かあったらいつでも来い。俺が話聞いてやるから」


 と言う。


 いつもの渋い表情じゃなくて笑顔を見せた。


「分かりました。私も組対部で引き続き仕事があるものですから、これにて失礼いたします」


「ああ。しっかり頑張れよ」


「ありがとうございます。では」


「じゃあな」


 丸岡がゆっくりと立ち上がり、また何か調べ物をするため、フロアでも自分のパソコンがあるデスクへと向かう。


 丸岡も右翼担当の公安第三課の課長として仕事をしていた。


 俺も昔ここにいたので、勝手は知っている。
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