逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜




―――――





「ついに明日だねー・・・。」





私はボソッと皆に向かって呟く。





私達の前には、マネキンにとおされている、




明日のファッションショーで着る服。





結構ゆっくり作ってきたから、一週間前やっと完成した。





カレンダーをチラリと見る。





7月のカレンダー。





「もう夏だー・・・」





私の服の袖を見ればそれは二の腕までしかなくて。





半袖。





下はショートパンツで。





「あっちー。」





隣で木崎旬がそう呟いた。





木崎旬は長袖のシャツを着ていて、それを捲っている。





そして襟元を掴んでパタパタと風を送っている。





袖から見える程よい筋肉とか、




襟から見える鎖骨とか、




なんだか少しドキドキする。





「長袖なんか着ているからだろう。」





そんな木崎旬に対し、半袖の要路が指摘する。





「あぁ。




あのババアが今日はそこまで暑くなんねぇとか言いやがったから。」




ババア、とは木崎旬の母親のことなのだろうか。





「親をそういう風に言っちゃダメでしょうが。」





私はキッと木崎旬を睨む。





すると木崎旬は怠そうに欠伸を一つ。





「うるせーな。割と美里って真面目キャラだよな。」





そう言って眠そうな瞳で私を見つめた。





あの、黒い、吸い込まれそうな瞳は眠そうなせいか、


今はない。





春と比べたら最近よく私と喋ってくれるようになってなんだか嬉しい。





ちょっと、成長かも。





ふふっと私は笑ってしまう。





そして皆成り行きでソファーにドカっと座った。





「明日、公開処刑だ・・・」





座るなり、修がそう呟く。





そしてぐるりと首を回す。





なんだ、公開処刑って。





「処刑ってお前・・・。テストだろうが。」





そうハっと笑って言葉を修正する郁斗。





テスト、ああ、テスト。





私達の学校は試験をコンテストと題して一般公開する。





いい成績なら色んな会社から名刺が飛び交うけれど、





悪い成績ならそりゃあもう公開処刑なわけで・・・。





「忘れてた・・・



でも、たかがテストでそんな処刑扱いって。」





ファッションショーが明日と言うことは試験も明日。





私はそう呟いた。





結局、いつも何とかなる。





準備とかがあるわけでもないし。





ポージングにウォーキング、それにセルフケアとか・・・。






「そんなに大変じゃねーだろ」





郁斗は嘲笑うように言う。





すると修はガバっと体を起こす。



「ってめ、何言ってんだ!





たかがテスト、されどテストだばかやろっ!





ヘアメイク科マジ大変だかんな!




アレンジに、カットに、カラーリングに・・・!




超項目あるんだからよ!」





声でかい・・・。





急に隣で大声出されたら驚くじゃないか。



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