逆ハーモデル〜美少女×4人のイケメン!?〜
そうしていると昼休みの終わりを告げるチャイムがなった。
「嘘っ、もう終わり?」
私は思わず声をあげた。
全然お昼食べれなかった・・・。
半分しか食べていないお弁当を惜しみつつ、
蓋をする。
はぁ、
私は一つため息を落とす。
「あんたも大変だね。」
はっ、と人事のように笑う友達。
困ってるの知ってるなら助けろよ・・・。
私は彼女に鋭い視線、
またの名を睨みという視線を突き刺した。
彼女は気づかないフリをしてそそくさ席をと立ち上がった。
――――
後から聞いた話だが、
あの4人は各科・・・
つまり、
服飾科、
ヘアーメイク科、
メイク科、
ネイルアート科
それぞれでぶっちぎり一位の成績らしい。
チームは3年になって初めて作ったものだそう。
あとはモデルだけ揃えば・・・
というところで私を誘った、と。
モデルの方からチームにいれて、
と頼む子もいたみたい。
しかしその依頼をスッパリ断っているらしい。
“俺達のイメージじゃねぇから"
と言って。
さっき友達が教えてくれた。
そして校内、校外からもあの顔のおかげでファンがいるとか、
いないとか。
そんないらないくだらない情報まで。
今は放課後。
あの4人の以外にもチームに入ってくれないか、
と勧誘があったため、
それらのチームに出向こうと考えていた。
けど、
色々なチームに行っても結局全て同じだった。
私が来た瞬間に瞳を輝かせて、
菓子や飲物を振る舞って、
私の機嫌をとるような喋り方をして。
どんな服が好みなの?
なんてことまで聞いてきて。
普通そんなの・・・ある?
まずチームでイメージして、
理想を決めて、
自分達の求めるものを明らかにして・・・
そしてその理想やイメージ、
求めているものを表現してくれる、
そんな人をチームのモデルとして受け入れるのだと思う。
モデルが好きな服を着て、
ランウェイを歩く。
そんなのはモデルとは言わないと思う。
ただの、
モデルの自己満足だ。
作った人の気持ちとか、
表したい事とか、
伝えたい事、
それをを皆に言う代わりにモデルがいるんだ。
私はそう考えて2年間過ごしてきた。
・・・だけど、
2年間過ごしても、皆、私をちやほやするだけ。
本当に私は、
“モデル"として見られているの?
評価されているの?
ただ“成績がイイ子"なだけなの?
そう考えると胸がキュっと狭くなる。
あーあ、また、寂しいままなのかな。
つまんないな・・・。
私は足元ばかりを見て足を前に進めていた。