ヒミツの感情
第1章

友達




「─…じゃあもう行っていいぞ」


先生の言葉を聞き、『失礼しました!』と声を掛けてから職員室から急いで出る。

そして廊下をドタバタと足音を立てながら走って、三階にある演劇部の部室へ向かう。


──ガラッ


「ごめんっ遅れたっ!」

勢い良くドアを開けて、そう言い放つ。

私は岡本 照留(おかもと てるる)、演劇部所属の中学二年生。

一応…部長だったりします☆


「遅いですよ〜先輩!」

「何してたの?」

「この前委員会サボったから呼び出しされたんだよ…」

「何サボってるんですか〜!全く照留先輩は…それでもホントに部長なんですか!」


うっ……
それを言われると何も言い返せない……

私が部長になった理由は、なんとくじ引き!

…どんだけ適当な部活だよって感じだよねー…


ま、三年の先輩も引退しちゃったし、部長になったからにはしっかりしようと思ってるんだよ。

頑張ってはいるんだけど……この有様。
< 1 / 2 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop