どうして好きなんだろう
「あ、理央ちゃんもお手洗い?…なんか、地元だけで話盛り上がっちゃってごめんなさい。直くんと付き合ってること…わざわざ言ったりしてなかったから…。」
「ううん。全然大丈夫だよ!義人の昔の話とか聞けて面白いし。」
なぜかゆりちゃんに可哀想って思われたくなくて、わざと明るい声を出す。
「よかった~…でも、なんか恥ずかしいな、理央ちゃんにまで知られちゃって。」
そんな、恥らって俯く姿に…少しイラつく。
付き合ってるの知ってたけど…何?知られて恥ずかしいって。
「何が?」
精一杯自分の感情を押し殺して高めの声を出してみるけれど、一言しか出てこない。
「ふふっ、私ね、初恋の記憶がもう直くんなの。幼稚園の頃から…ううん、物心ついたときにはもう直くんのお嫁さんになるって言い張ってたみたいだから。もうず~っと好きだったの。ずっと、横にいられるならそれでいいって思ってたんだけどね。高校離れて、部活している直くんと偶然でも会うことが少なくなって…2年生になった時に告白したの。」