どうして好きなんだろう

今思い返してみても、あの日はほんとに散々だった。

直の言動にいまにもつかみかかろうとする義人を、数人の男の子達が羽交い絞めにして制止してくれたけれど。

それまでとは一変して雰囲気も最悪で、地面に挿されていた連発花火だけが空しくその音を響かせるだけで…。

その場にゆりちゃんはもういなかったことだけが救いというか、何と言うか。


私といったら直に腕を掴まれたままその場から連れ出され、終始無言のまま家まで送り届けられた。

もちろんもうあの場で立っていることはおろか、言葉を発することだってできなくなっていた私を連れ出してくれたことはすごく感謝している。


でも、直はそれでよかったのか、あの後ゆりちゃんは大丈夫だったのか…火傷の程度も何もわからないけど、もしかしたら私の花火が風に煽られた
せいだったなら…。

ゆりちゃんにも謝りたかったけれど、義人と連絡を取ってない以上、私にはどうしようもない。

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